白蟻被害に遭うと木材の中身がスカスカになってしまい、建物の耐久性が著しく下がってしまいます。
そのため、白蟻被害に遭わないような素材を使って予防する必要があります。今回は、白蟻被害に遭いにくい家の素材や具体的な対策法について紹介していきますので、お困りの方はぜひ参考にしてください。
白蟻とは
白蟻というのは、木材を好む害虫の一種です。名前が蟻なので、蟻の仲間だと思っている方も多いのですが、白蟻は蟻の仲間ではありません。
一般的な蟻の場合、女王蟻を中心に活動することになりますが、白蟻の場合は王と女王が中心となって活動します。また、一部の蟻は羽アリとなりますが、その羽蟻はしかるべき時期になると一斉に飛び立ちます。飛び立った羽アリは新たな環境を見つけると、その場所で再び活動範囲を広げていくのです。
白蟻の種類
日本には22種類の白蟻がいます。すべての白蟻が害虫であるというイメージを持っている方も多いのですが、22種類の中で家屋に被害をもたらす害虫となるのは5種類だけです。ほかの17種類に関しては害虫ではなく、むしろ土壌改良に欠かせない存在であるなど、益虫という扱いとなります。
害虫となる5種類の中でも、その特徴はそれぞれ異なります。例えばヤマトシロアリの場合には湿気を含んだ木材を好みますが、食欲はそこまで高くないので、被害も比較的小さなものになるでしょう。一方イエシロアリの場合は繁殖力が高く、食欲も旺盛であるため、被害が大きくなる可能性があります。
防蟻効果のある「ヒバ」
白蟻の被害に遭いにくい素材にはいくつか種類がありますが、木材の中ではヒバがおすすめです。ヒバの木には防蟻効果があります。具体的には、ヒバの芯材に含まれているヒノキチオールという成分に、白蟻を遠ざける効果があるのです。
これは木に含まれる抗菌成分のことで、非常に強い抗菌作用が確認されています。この効果が白蟻を寄せつけない、大きなバリアとなるのです。
また、ヒバはヒノキアスナロという樹木のことをいいます。耐朽性に優れているという特徴があるため、建物の土台に使用する木材として、古くから重宝されています。樹脂に抗菌効果が含まれており、ほかの樹木とは異なる独特な香りを放つというのが特徴です。
ホウ酸処理で白蟻予防
ホウ酸は、コンタクトレンズの保存液などにも使用されている天然鉱物の一種です。体内に入れても害にはならないほど人体への悪影響がない安全なもので、むしろミネラルの一種として摂取されることもあります。そういったホウ酸が、実は白蟻予防に効果があることをご存知でしょうか。
人体への影響はないホウ酸ですが、白蟻にとっては有害なものになります。その理由としては、白蟻には腎臓がないことが挙げられます。白蟻がホウ酸を過剰摂取した場合、腎臓がないことでエネルギー代謝ができなくなってしまい、その結果死滅してしまうのです。
ホウ酸のメリット
ホウ酸を使用するメリットとしては、蒸発しない成分であることが挙げられます。水分は自然と蒸発してしまいますので、その都度補充をしなければなりません。
その点ホウ酸は蒸発をしないという性質を持っているため、効果が半永久的に持続することになるのです。一度処理をすることで半永久的にその効果が維持されるというのは、予防法としてまさに理想的といってもよいことでしょう。一般的な白蟻駆除用の薬剤の効果が約5年であることを考えると、その効果の高さをより実感することができます。
工法で対策
素材以外での白蟻対策としては、工法によるものが存在します。一般的な住宅の基礎工法にはいくつかの種類があり、その中でもターミメッシュ工法と一体打ち工法という2つの工法が白蟻の侵入を防ぐ効果があるといわれています。
ターミメッシュ工法
こちらは細かいステンレス製の金網によって、基礎や配管部分を隙間なく覆い尽くしてしまうという工法です。白蟻はステンレスを噛み切れないため、隙間がなければ家の中に入ることができなくなってしまいます。画期的な工法ですが、この工法を施工できる業者はそれほど多くないことが難点といえるでしょう。
一体打ち工法
こちらは基礎におけるベース部分と立ち上がり部分を、通常であれば分けて打つところを、まとめて同時に打ってしまうという工法です。分けて打ったときに発生してしまうつなぎ目の隙間が発生しないため、白蟻の侵入経路もなくなるのです。白蟻対策だけでなく、建物の基礎としての強度も向上するというのも大きなメリットとなります。
まとめ
今回は白蟻の被害に遭いにくい家の素材や予防方法について解説をしました。ヒバは抗白蟻成分が含まれた木材であり、被害に比較的遭いにくい素材となります。また、白蟻は工法によっても対策が可能ですので、それぞれの大事なポイントを押さえて予防しましょう。
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